身内を亡くしてから四十九日までの流れや手続きについてを解説します。

コラム

突然の身内の不幸に戸惑っている方にとって悲しみもつかの間、葬儀や手続きなどを進めなければなりません。その内容は多様かつ期限もあるため、ご遺族はその多忙さから、悲しみを忘れてしまうほど目まぐるしく時は過ぎていきます。

身内を亡くした後、どのような流れでどのような手続きをしなければないのか、順を追って説明します。また新しいお墓のスタイルなどもあわせてご紹介しますので、ご遺族や終活をお考えの方にもお読みいただけます。

目次

1.近親者が亡くなったら行うべき内容と流れ(当日)

2.葬儀関連の流れ

3.近親者が亡くなったら行うべき内容と流れ(葬儀後)

4葬儀後の法要関連

5.お墓やお仏壇にお悩みの方へ「手元供養」をご紹介

 

1.近親者が亡くなったら行うべき内容と流れ(当日)

近親者が亡くなった場合、悲しみや驚きでいっぱいのことでしょう。しかしながら、ここからやらなければならないことが始まります。

・死亡診断書または死体検案書を作成してもらう

病院で亡くなった場合、「死亡診断書」を発行してもらいます。ご自宅で亡くなった場合は、治療中の病気や持病が原因と分かっていれば、かかりつけ医に死亡診断書を作成してもらいます。また持病などではなく亡くなって原因がわからない場合には、警察に連絡するようにしてください。この場合、ご遺体は検死されるため、死亡診断書ではなく「死体検案書」を作成してもらいます。

この死亡診断書や死体検案書は、役所や保険会社での手続きに必要なものです。のちに複数必要になってきますので、原本をとっておきましょう。

・故人の関係者へ連絡

親族や故人の友人、会社関係の方などへ連絡します。この時点ではお通夜や葬儀に関することは決まっていないことが多いでしょう。しかしながら、遠方に住んでいる方や、病気治療中であることを知らなかった方には、なるべく早めに伝えるようにしましょう。

・葬儀社を選ぶ

できるだけ早く決めたいのが葬儀社です。病院での遺体安置は数時間しか行えません。葬儀までは自宅かまたは葬儀会場にて遺体安置する必要があるため、速やかに決めましょう。

・退院手続きと故人の搬送

病院にて退院手続きや支払い、帰り支度をすませます。葬儀社を決めれば、夜中であっても大抵の場合は、病院に来て対応してもらえます。そして自宅や葬儀場の遺体保管所まで遺体の搬送を行ってくれます。

2.葬儀関連の流れ

遺族同士や葬儀社と葬儀に向けて打ち合わせを行っていきます。大まかな流れは下記です。

・葬儀日程や内容を決める

お通夜・葬儀の日程と内容を決めます。関係者に通達する必要があるため、なるべく速やかに決めましょう。

・葬儀日程を連絡

親族や故人の友人、会社関係など連絡を行います。

・葬儀場との詳細打ち合わせ

喪主や受付などは誰が担うか、祭壇のお花や遺影は何を選ぶか、通夜振舞いや香典返しはどうするかなど詳細を決めていきます。

・死亡届と埋火葬許可申請

死亡の事実を知ってから7日間以内に役所へ「死亡届」を提出する必要があります。葬儀社から説明があるか、大抵は代行して手続きをしてくれますが、大まかな流れとしてご紹介します。

死亡届は病院でもらった死亡診断書と1枚になっているケースが多いです。提出できる役所は、故人の本籍地、亡くなった地、または届出人の居住地となります。それ以外の役所では手続きができません。死亡届の提出時に「埋火葬許可申請」の手続きも一緒に行い、「埋火葬許可証」が返却されます。「埋火葬許可証」がないと火葬・埋葬ができません。

・お通夜

お通夜は故人との最後の夜を過ごす儀式です。家族や親しい友人が集まり飲食をともにする「通夜振る舞い」で参列者をもてなします。もともと夜通しやっていたことから通夜と呼ばれるようになりました。

・葬儀・火葬

葬儀を終えると葬儀場から出棺し火葬場へと移動します。火葬が終われば、「骨上げ」を行い遺骨は骨壺に納められます。最後に埋葬時に必要な「埋葬許可証」が返却されます。

3.近親者が亡くなったら行うべき内容と流れ(葬儀後)

葬儀までは葬儀社の支援があるため比較的スムーズに進められますが、その後は遺族のみで対応する必要があります。

・役所で行う手続き

区役所の手続きは死亡届だけでは終わりません。葬儀が終われば、健康保険や年金、雇用保険や住民票など各種さまざまな手続きがあります。

・公共サービスなどの手続き

住居や公共サービス、各種契約サービスの利用停止や名義変更などの手続き、会社関係の手続きなども進めます。

・遺産相続や遺族年金

預貯金や不動産、生命保険など遺産相続の手続きが必要です。逆に借金などの負債がある場合にも遺族が相続することになってしまいます。放棄する場合は3か月以内の手続きが必要です。

4葬儀後の法要関連

上述した手続きと並行して、葬儀後の法要を行っていきます。

・初七日

亡くなった日から数えて7日目は「初七日(しょなのか)」です。仏教の教えでは亡くなってから7日ごとに閻魔様(えんまさま)の裁きを受けるとされており、特に最初の7日目(初七日)は、三途の川を渡る大事な局面のため、故人が緩やかな川を渡れるようにと遺族がお祈りするのです。近年では火葬を終えた後に初七日の法要を行うことが多くなってきました。

・四十九日

故人が亡くなってから49日目に行う法要です。7日ごとに閻魔様の裁きを受け、その最後の判決が49日目に行われ、極楽浄土に行けるのかが決まるといわれています。故人が無事に極楽浄土へ行けるようにお祈りします。

・納骨式

遺骨をお墓に埋葬する儀式のことを指します。納骨するお墓があれば、一般的には四十九日の供養の際にお墓に骨壺を納めます。

もしお墓を持たれていない場合は、葬儀後の準備として墓地探しや墓石の準備をしなければなりません。

5.お墓やお仏壇にお悩みの方へ「手元供養」をご紹介

以上、近親者が亡くなってから、四十九日法要までの流れをご紹介しました。通夜や葬儀などは本来故人との別れを惜しみながら成仏できるよう供養するものですが、ご遺族はその立場から、参列者をもてなすことや手続きに追われることばかりでしょう。またその後は、「コンパクトな家には仏壇の設置は困難」や、「近隣にお墓がないとなかなかお参りできない」といった悩みがでてきます。

そんなお悩みを持つ方でも「手元供養」であれば、いつでも身近に故人を感じ供養することができます。手元供養とは、お墓(墓石)や骨壺を家に置く新しい供養方法です。

近年では「海や山への散骨」や、「墓石でなく樹木葬」などスタイルも多様化しています。手元供養は、場所をとらず自宅に設置でき、費用面も抑えることができます。ぜひ手元供養をご検討されてかいかがでしょうか。