手元供養とは?メリット・デメリットを徹底解説!

昔とライスタイルが大分変わり、ご供養の仕方も多様化になってきました。従来のようにお墓にすげての遺骨を納めるのではなく、少量もしくは全ての遺骨を手元に置いておく、手元供養と言われる供養方法を選ばれる方が増えてきました。そこで、今回は手元供養がどんな供養方法なのか、手元供養のメリット・デメリットをご紹介します。

目次
1手元供養はどんな供養方法?

2手元供養のメリット6つ

2.1亡くなった故人を身近に感じることができる

2.2手元供養にすればお墓の管理をしなくてもいい

2.3手元供養にすればコストを抑えられる

2.4仏壇のようにスペースを取らない

2.5インテリアとして部屋を飾ることができる

2.6宗教・宗派など関係なく供養ができる

3手元供養のデメリット4つ

3.1家族・親族の理解を得るのが難しいこともある

3.2他の人がお墓参りをしにくい

3.3津波などの災害が自宅に見舞われたら、紛失する可能性がある

3.4管理ができなくなったら供養品をどうするのかを考えておく必要がある

4まとめ

1.手元供養はどんな供養方法?

手元供養とは、お墓に遺骨を納めるのではなく、一部もしくは全ての遺骨を手元に置いていく供養の方法です。2000年代以降にでてきた供養方法で、今、手元供養を選択される方が増えています。

分骨にして一部を手元に置いておく場合は、ミニサイズの骨壺に入れて、お部屋に飾っておく方法やペンダントトップに入れて持ち歩く方法、ダイアモンドに加工する方法などがあります。

全骨で全ての遺骨を手元に置いておくときは、骨壺に入った遺骨をそのまま置いておきます。自宅にご遺骨を置くことから、自宅供養とも呼ばれています。

2.手元供養のメリット6つ ~その2~

2.2手元供養にすればお墓の管理をしなくてもいい

お墓が寺院や霊園にあれば、故人の墓石の掃除、お墓周りの草むしりなどの維持管理などを行わなければなりません。このお墓のお手入れは、故人の家族・親族が行うことが大抵ですが、お墓の近くに住んでいなければ、お墓に行くのが大変などの問題から維持管理するのが難しいことも。全骨を手元供養にすれば、家に置いて管理をすることができるので、煩わしいお墓の管理の必要はなくなります。

2.3手元供養にすればコストを抑えられる

遺骨をお墓に入れて管理しようとすれば、墓石の石材代や施工費、お墓を建てた土地を永代に渡って使用する権利のために払う永代使用料、年間管理費などが必要になってきます。この永代使用料は土地や物価が安い地方では、20万円程度から使用できる地域もありますが、都内の霊園だったら費用が高額になることが多いです。一般的には100万円以上が相場だと言われていますが、人気がある霊園は永代使用料が1,000万円以上するところもあるようです。手元供養にすれば、これらの費用が一切かからなくなります。

2.4仏壇のようにスペースを取らない

仏壇を置くペースがなくて、この手元供養を選ばれる方が多いのですが、ミニサイズの骨壺など手元供養に使われる供養品は小さいものがほとんどなので、仏壇のように大きなスペースは必要ありません。保管するスペースがなくて困ると言うこともないのです。また、遺骨は湿度などが原因でカビが生えてしまうことがあります。お墓で遺骨を保管しているときに雨水が入り込んでしまったなどの理由から、遺骨が痛んでしまうこともあります。手元供養では、遺骨をガラスの中に密閉したり、樹脂の中に固めたりと、湿気に強い保管方法をするので、遺骨にカビが生えるなどの遺骨の状態を気にする必要はありません。

2.5インテリアとして部屋を飾ることができる

手元供養に使われる手元供養品は骨壺タイプのものから遺骨だとはわからないようなぬいぐるみタイプのものや、おしゃれでインテリアになるようなものもあります。来客時に骨壺があると自身も他人の目が気になるし、向こうも気にする可能性もあります。しかし、デザイン性が高く、お部屋のインテリアなどに合うものが多いため、そのような心配はありません。自身の好きなデザイン・お部屋に合うものを選ぶことができます。

2.6宗教・宗派など関係なく供養ができる

宗教や宗派などで、供養の仕方などは変わってきますが、手元供養はどんな宗教でも、どんな宗派でも行うことができ、供養の方法は1つです。宗派や宗教は関係ありません。故人は○○派だったが、自身は違う宗派だった場合は、どちらの宗派で供養を行うかなどの問題もあるかもしれません。そういったときは宗派には左右されない手元供養を選ぶと良いかもしれません。

3.手元供養のデメリット4つ

手元供養のデメリットは4つあります。

3.1家族・親族の理解を得るのが難しいこともある

手元供養の最大のデメリットは、家族や親族の理解を得られないこともあることです。遺骨は家族・親族の一同のものになります。手元に残すためには、家族・親族の賛同が必要です。

手元供養はまだまだ新しい供養のスタイルなので、なかなか年配の方には受け入れてもらえないなどのこともあります。昔から墓に入れないといけないなどの言い伝えがあるからだと思われますが、しかし、これは言い伝えのだけであって、根拠などもなく、仏教的に違法ではありません。事前に話し合って、しっかり理解してもらう必要があります。

3.2他の人がお墓参りをしにくい

全骨を手元供養にする場合、お墓がないので、故人と親しかった友人や遠方の親族などはお墓参りしにくくなります。故人の親族の家にお骨があると思うので、家まで行かなければお墓参り・故人に手を合わせることができなくなります。親しくない人の家に上がるのはなかなかハードルが高いので、お墓参りしにくいと感じる方もいるかもしれません。葬儀のときに手元供養が決まっていれば、お墓参りされそうな方には、「お気軽にお越しください」などの言葉がけがあると、お墓参りに来やすくなるかもしれません。

3.3津波などの災害が自宅に見舞われたら、紛失する可能性がある

津波や火事などの災害が起これば、遺骨が波にさらわれたり、火事で燃えたりして、遺骨がなくなるかもしれません。お墓があってそちらにも納めていれば、もしもなくなってしまったとしても、遺骨が残っているので、問題がないかもしれませんが、全骨であれば他に納めていないので、全てがなくなってしまいます。全骨にするときは災害などが起こって亡くなってしまう可能性も考えたうえで、手元供養にするかどうかを決めた方がいいと思います。

3.4管理ができなくなったら供養品をどうするのかを考えておく必要がある

手元供養で遺骨を管理していた人が亡くなってしまって、他に管理する人がいなくなったときはどうするかなども考えておかなければなりません。管理していた人が亡くなったときは、亡くなった方と一緒に棺に入れて供養する、もしくは管理していた方の親族が管理するといった選択肢があります。手元供養を選ぶときは、自身が管理できなくなったときのことを考えて、決めておく必要があります。

4まとめ

手元供養のメリット・デメリットをお伝えしてきました。メリットもデメリットもありますが、故人を1番近くに感じられる供養方法です。どうしても誰かが亡くなったという事実は受け入れ難いと思います。ご自身の納得がいく供養方法を選んでみてください。

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